よしみかなのお仕事カタログ

お仕事って、愛ですから。

好きなことを仕事にしたい。それがコピーライターになったきっかけでした。
だから今も基本、“大好き!”が仕事になっています。ありがたいことに。
そんな私の“好き”がギュッと詰まったお仕事の数々をご紹介します。

百貨店には、ピカピカの夢が詰まってます。

幼い頃、百貨店にはいつもピカピカの夢がいっぱいで、毎日がお祭でした。母に手をひかれてお出かけする日は、なんだかワクワク大人になって高島屋さんのコピーライターになったのも、そんな原体験があったからかもしれません。独立した今も百貨店のお仕事は多いんです。関西の百貨店ならほとんど一度はタッチさせていただいているんじゃないでしょうか。顧客向けの情報誌や新聞広告、チラシ、イベント企画。著名人のインタビュー、コスメ、ファッション、グルメのコピーなんかよく書いています。とくに全国の観光スポットやご当地グルメを紹介する仕事なんて、旅行気分の出張が楽しくってテンションあがります♪

 美容ライターって顔もあるんです。

私自身、美容フリークでエステ・マニア。そのせいか、美容に関するお仕事は、やたら多いんです。混む時は、同時に5件くらい美容の仕事ばっか抱えてたことも。私のこと、美容専門のライターだと思っている人もいるんじゃないかなぁ化粧品メーカーのブランディングから販促媒体のディレクション&コピー、美容関係の文化人のプロデュースまで。美容のお仕事を通して、女性の再生力の底力、あきらめない大切さを学んだかも(笑)。やっぱ若さと美貌は女性の永遠のテーマですものね。

 

 

実は不動産も、ちょっとフェチです。
実は、不動産もかなり好きなんです。いい物件を見たら、思わず欲しくなって自分仕様にカスタマイズして妄想しちゃうし、好きが高じて自ら自宅もデザインしたり、マンションもリフォームを繰り返しちゃったほどちょっとフェチかもね。お仕事でも、ハウスメーカーのカタログや新聞広告、不動産会社の顧客情報誌なんかも書いています。空間デザイナーさんの著書のライティングなんかのお仕事も結構あります。積水ハウスさんの住宅カタログのお仕事では、日本人の美意識、日本の住まいのこれからの在り方について表現させていただきました。阪急不動産さんのお仕事では、生活者目線に立ったマンションレポートをしています

クリエイティブ・ディレクターもやってます。
本当はいつまでも、ただのコピーライターとして、気ままに仕事していたいんです。でも特に最近は、クリエイティブ・ディレクターとしてのポジションを求められます。2009年はある企業の新規事業として、空間リノベーション事業の販促プロモーション、そして2010年は某健康食品企業の販促媒体をディレクション。クライアント企業と経営戦略について話しながら、メディア計画やデザイナー、カメラマンなどクリエイティブ・チームを組み、コンセプトメイクしてプレゼンテーション、制作。2011年には某行政団体の事業戦略としての事業プランニングを手掛けています。企業戦略をデザインする仕事と言ってもいいでしょうね。責任重くて大変だけど、やりがいはあります。まぁ大人ですから。いつまでもチャラチャラしてられませんものね(笑)

インタビューは心のストリップです。
私、インタビュアーでもあるんです。インタビューする時って、まず自分から心を裸にすることが礼儀です。でなきゃ、相手から本音で語ってもらえませんから。自分から、心を脱ぐ。それをカラダで覚えたのが、クリエイターのインタビューの仕事でした。グラフィックデザインから、プロダクト、インテリアデザイン、建築、環境デザイン、美容、料理、能楽の世界まで。大阪、東京をはじめ、香港やパリ、モナコまで取材に行き、今まで何百人ものクリエイターのみなさんをインタビューしてきました。クリエイターズ・インタビューは私のライフワークでもあります。このリスペクトすべきみなさんこそ私の人生の師であり、彼らからの学びが私の財産です。

企業にも人格があるんです。
人に人格があるように、企業にも人格があります。Corporate Social Responsibility(企業の社会的責任)を伝えるCSR報告書は、そんな企業人格を表す一冊。コンプライアンスとか、環境問題とか、まぁ、会社案内をちょっとお堅めにこむずかしくした感じの内容です。実際その制作スタンスには企業の人格が表れる気がします。CSRのお仕事って、あらためて企業とは何か、仕事を通して社会に貢献するってどういうことなのかを考えさせられます。正直言ってあまり得意なジャンルではありませんが、社会のニーズとして、最近増えているお仕事のひとつです。

リクルート広告は、私の原点です。
もともとコピーライターの仕事を始めたのが大学在学中にリクルートのコピーライターとしてのスタートでした。今も専門学校のリクルート広告もやってます。この関西美容専門学校さんのお仕事なんて、10年以上も書かせていただいています。キャラの濃~プロデューサー氏といっしょに、学校のブランディングから入学案内や情報誌まで、すべてに関わってきただけに、愛着のあるお仕事です。

通販カタログも、ひと通りやってます。
通信販売カタログに関しては、セシールさん、千趣会さん、フェリシモさん、ムトウさんetc大手通販会社のほとんどのカタログを書いています。通販のお仕事を通じて“情報デザイン”という概念を学ばせていただいた気がします。コピーワークに関しては慣れてるので、熟練の職人みたいにチャチャカ書いちゃいますね。でもホンネ言うと、通販の仕事の何が好きって、やっぱ出張(!?)。出張ついでに、その街の美味しいもん食べて、コアなバーをハシゴするのが、私の隠れた趣味です。

大阪への愛がめばえたお仕事です。
いつか育ててくれた大阪に恩返しができるような仕事がしたい。そう思っていた時に出会ったのが「大阪ブランドBOOK(大阪市)」の仕事でした。御堂筋アートグランプリのプロデューサーで無類の大阪好きのヤマモトヒロユキ氏と山納氏(当時:メビック扇町、現:大阪ガス)とごいっしょさせていただいき、大阪を代表するクリエイターたちの様々な取り組みを取材。思い入れのある仕事です。ちなみに「水都大阪2009」のポスターのこの“ゆるキャラ(すい~と大阪くん)”は、ゆりさんのイラストです。

 

実は、書籍の編集&ゴーストライターもしてます。
実はこっそり起業家やクリエイターさんの著書のゴーストライターもしています。インタビュアーとしての仕事の延長といってもいいでしょうか。コピーライターの中には、小説家志望、自らの著書出版志望の方も多いようですが、私は正直言って、あまり興味ないんです。むしろ、ある世界で秀でた方の出版の編集をお手伝いをする方が性に合ってるって感じです

よしみかな コピーライター

販促プランナー・コピーライター。()かなりや主宰。
関西学院大学 社会学部マスコミ学科卒業。

㈱電通グラフィック大阪(現 電通テック)高島屋アドバタイジング(現ATA)を経て’95年に㈲かなりや設立。
女性ならではの感性を生かしたプランニング・コピー・編集を手がける。
得意分野は流通・学校・アパレル・美容・健康食品等。

書籍の編集や文化人インタビュー記事やコラムなども執筆。
2009年より出身地である大阪をブランディング&活性化する事業「大阪売店」をスタート。

髙島屋など百貨店などの実店舗やネットショップ運営。

最近は、販促セミナー(コピーテクニック含む)の講師や販促プロデューサーとしても活動。


講師■クラブツーリズム「販促スキルアップ・セミナー」講師(20129月~10月/20136月~9月)
イベント・プロデュース■㈶西播磨地域地場産業振興センター 販促プロデューサー
                      「じばさんグランプリ」 イベント・プロデュース&審査委員

出版(編集・リライト■「恋するように仕事したい!フツーの女のコが1億円稼ぐ方法!!」(百合本知子著)

               ■「間宮の間」(間宮吉彦著・140Bより出版)2013年発行予定)

 

よしみかなのコピー塾

コピーライターのお仕事しながら、日々心に浮かぶあれやこれや徒然(つれづれ)に。

01 LOVE

恋することが仕事です。

“いとし いとし と言う こころ 。これ、 “恋” の旧漢字で“戀”という文字をひもといたフレーズで、私の大好きな言葉です。恋、いいですね。私、プライベートではそうでもないのですが、仕事では、かなり惚れっぽい方です。だって惚れなきゃ、いいコピー書けないでしょ。広告コピーって、ひらたく言えば、ホメ言葉。だからホメ上手になるには、ホレ上戸になるのがいちばんの早道。まずは、コピーの対象に惚れることが大切です。企業にも、商品にも、人にも、きちんと恋をすること。恋をすると、相手のいいところばかり見えますから。だから私にとっては、仕事の対象はつねに“イケメン企業”に “イケメン商品”に “イケメン・クリエイター”のみなさんです(笑)。次に想いをよせるのが、消費者のみなさま。だって、コピーを書くと言うことは、企業に代わって消費者にラブレターを書くこと、口説き文句を考えることですから。いろんな角度から、広告対象をよ~観察して、あの手この手でほめたたえ、消費者に愛をささげる口説き文句を考えぬくわけです。しかも、できれば今まで誰も気づかなかったような新鮮で、愛と感動のある表現を。だから、広告の仕事は愛がなきゃできません。広告対象への愛と社会への愛。逆に言えば、惚れた相手のために広告コピーを書ければ、こんな幸せなことないですね。


02 REALITY

広告は、ナマものですから。
広告コピーって、ナマものです。つねに相手がナマの人間だし、つねに時代に消費されていく運命の消耗品なんですね。だから、リアリティが必要だし、時代の空気を呼吸してる表現じゃなきゃいけない。そういう意味で、コピーライターって、生活者としての素人感覚や、生身の人間感覚を大切にしなきゃいけません。フツーに生活して、モノを使って、人を好きになって、おいしいもの食べて、家族や友人と笑ったり、泣いたり、ケンカしたり、凹んだり。よく生きて、よく暮らす。そうすれば、よい広告ができるはず。でもそれが、あんがい難しい。だって広告屋って、概してちょっとズレてる変わり者が多いですからね。いわゆる“フツー”からはみ出してる人が多いんです。残念ながら、私もそのひとりです。まぁ、それはさておき、いまの空気を感じながら、ナマっぽく、ツヤっぽく、素人っぽく。この精神は大切にしていきたいですね。

 

03   DESIGN

コピーって、言葉のデザインです。
コピーって、言葉のデザインだと思うんです。そもそも言葉は、それ自体、個性のあるものではありません。けれど使い方ひとつで、人を感動させることができます。そのテクニックのひとつがコピーライティングなのでしょうね。
言葉と言葉の意外な組み合わせで、すごく新鮮な言葉が生まれたり、ありきたりの言葉でも意外な使い方をすることで新しい意味が芽生えたりネーミングやキャッチコピーなんかが、そのいい例ですね。コツはと言えば、ひとつは“五感”です。文字のカタチ、意味、響き、リズム、触感、匂い。言葉の“五感”なようなものを考えながら、その新鮮な組み合わせと使い方で、人の五感を刺激するのです。また、言葉とビジュアルや効果音をうまく組み合わせることで、メッセージ性をより強めることもできます。ビジュアルとのコピーの組み合わせの場合は、双方が同じような方向性だと、互いに添い寝をして補い合う関係になるから、説明的で平坦な表現になりがちです。でも双方が別ベクトルの意外な組み合わせだと、互いの世界観が広がって、より立体的な表現となります。あるいは、紙媒体の場合は、文字の大きさやレイアウトという“空間軸”もありますし、電波媒体の場合は、“時間軸”もあります。メディア特性やターゲット特性にあわせて、言葉の五感をうまくリミックスし、空間軸や時間軸を考えながら、レイアウトし、デザインする。そこで初めて言葉はコピーとなって、メディアの向こうの生活者の心にメッセージするのでしょうね。

 

04 IMAGINATION

脳みそだけなら、女優かも!?
コピーライターって、いわゆる“なりきり”系の盲想力が必要かもしれません。つまり、誰それになったつもりで考える、みたいな。脳みその演技力みたいなもんが必要になるわけです。とくに商品コピーの表現を考える場合は“誰の視点で表現するか“。そことこ、すごく重要です。昔の広告では、広告主からの“売らんかな”という一方的なメリット訴求で良かったですが、今じゃ、そんな押しつけ的な表現は嫌われがち。どちらかと言えば、共感呼び系の生活者視点、生活者マインドの表現が主流ですものね。
ところでその生活者って、誰でしょう? もちろん一番はクライアント側がターゲットとして仮定している人々です。どんな商品もサービスも、基本的にターゲットが設定されているわけです。(概してこの想定ターゲットが実ターゲットとズレてるケースが多いのですが)。まずは、このターゲットになりきってイメージする。どんな生活して、どんな行動をして、どんなこと考えて、その人にとってその広告対象の魅力は何か。もちろん、企業側からの視点で考えてみることも必要だし、そのターゲットの友人や家族、恋人になりきって考えてみるというのもひとつの発想法。そして”え?そこから言うの!?”みたいなユニークな視点を見つけるのも手でしょう。いくつの視点をもって表現できるか。どれだけなりきって表現できるか。どれだけ、合格ラインの案を安定して出し続けられるか。
どこまであきらめずに追求できるのか。そこ
んとこがコピーの表現力の基本になります。ほんと、脳みそだけなら、女優になれるかもね(笑)

 

05 NUTRAL

フツーでいいんじゃないですか? 
はっきり言って今の時代、コピーライターなんて、ちょっと言葉のセンスがあれば、誰だってできると思うんですよ。だってんなメールするし、ツイッターでつぶやく時代ですからね。だいたいツイッタやブログ好きの人なんて、けっこう言葉のセンスある人多いし、好奇心ありありでしょ。その時点でコピーライターとしての適性ありですよ。昔はね、広告コピーと言えば、けっこうインパクトとかテクニックを求められたものです。言葉が主役の時代でしたから。意表をついた鮮烈なキャッチコピーで、視聴者や読者の心をわしづかみ。そして大声で連呼して、覚えさせる。そんなちょっと暴力的な(?)手法が主流でした。でも今は、どちらかと言えば、ビジュアルや映像が主役の時代。ましてや広告メディアもマスメディアよりも、ネットやメールなどのパーソナルメディア、ターゲットも肉食系よりも草食系が幅をきかせる時代です。言葉に求められる役割は、大声のインパクトよりも静かな説得力。相手にメッセージをきちんと伝えることです。だからコピー表現も、フラットな表現が求められる傾向にあります。奇をてらった表現よりも、すっと心に入ってくる素直できもちのいい言葉。端的に、ストレートに、わかりやすく、やさしさのあるシンプルな表現。どちらかって言うと、ゆるヘッポコ感のあるトーンが好まれます。つまり、けっこうフツーでいいんです。ゆるゆるでいいんですよ、コピーって。でもね、それで仕事がくるかって言うと、違うんだな。これがまた

 

06 SURVIVAL

コピーライターは、絶滅品種!?
私、昔は心ない男子に「肉食系女子」ではなく「恐竜系女子」と言われ、痛く傷ついていたのですがもしかしたら、コピーライターという人種自体、恐竜系かもしれません。いえいえ、「食いちぎられそう」とか「踏みつぶされそう」とかいう意味じゃなく(笑)、「絶滅品種」という意味で。強いてネーミングすれば「コトバザウルス」かな?
だいたいコピーライターが活躍してきた媒体と言うのが、テレビやラジオの電波媒体から、新聞、雑誌広告なんかのマスコミ媒体、ポスターやカタログ、情報誌、パッケージなどの紙媒体。ま、絶滅とまでは言わないけれど、けっこう生き残りやばいんじゃない?系の媒体ばかりもちろんWebだってあるわけですが、はっきし言って、Web媒体だけじゃコピーのギャラでないのよね。(こないだWeb系代理店ギャランティ聞いてドン引きしましたぁ。向こうも私のギャランティにドン引きだったみたいだけど…)そういや昔はコピーライター仲間ってっぱいいたのに、いま見渡せば、あれ?けっこう生き残ってないじゃえ~!? もしかして私って珍獣!?

 

07 THEORY

コンセプトは引き算、コピーは掛け算?
さて今回は、ウイ~初心にもどって、基本編。広告コピーって、単純な話、5W1H誰に(ターゲット)、何を(コンセプト)、なぜ(社会的背景・競合状況)、どこで(媒体)、いつ(広告期間)、どう伝えるか(表現案)です。
誰に(ターゲット)、なぜ(社会的背景・競合状況)、どこで(媒体)、いつ(広告期間)、は、ある程度ちゃんとした仕事の場合は、クライアント側や代理店の設定があります。もちろんそこらへんから設定しなきゃいけない仕事もありますし、ネット社会になって全方位型コミュニケーションも多くなっていますが。
で、“何を”って部分がコンセプトなわけで、このあたりからコピーライターの出番です。クライアントさんって、言いたいことがいっぱいあり過ぎるか、何を言えばいいかわからなかったりする。まぁ、最近の大手のクライアントさんは、そのへんプロフェショナルに勉強されている方々も多いですが。そこで情報を整理して、「コンセプトはここですよね」とコンセンサスをとるわけです。コンセプト探しは、たくさんの情報から、どれだけシンプルに絞り込めるか。“引き算”の勝負。言いたいことはシンプルな方が、より強いメッセージになりますから。
、そのコンセプトをどう表現するか。このへんから、いよいよコピーライターの腕の見せどころです。言葉レベルの発想法っていろいろあるけど、流行りの「なぞかけ」とか「連想ゲーム」に近いとこあるかもね。要はどれだけ柔軟に発想できるか。ことば遊びってか、頭の体操だったりするわけです。このあたりは、発想の方向性×ボキャブラリーの掛け算かもしれません。学校で数学の時間に習った組み合わせの授業みたいに、もう無数の組み合わせがあるわけです。けれど、その中からどのコピーがいちばんいいか、選ぶ審美眼こそ重要です。コンセプトは伝わるか、どのコピーがいま新鮮に響くのか、人の心に浸透するか。言葉の“鮮度”とか“生命力”
を見極める研ぎ澄まされたシビアな感覚。もちろん、コピーライター自身の審美眼がまず大切ですが、最終ジャッジはクライアント側なわけですから、クライアントのセンスって大きかったりしますね。


08 RECIPE
コピーライターは言葉の料理人です。
コピーライターは、言葉の料理人です。コピーライターとして、ごはん食べていこうと思ったら、ただコピーが上手に書けるだけじゃ、まだまだ素人さん。まず、企画書は書けなきゃいけません。クライアントへのプレゼンテーションの時、“見りゃわかるでしょ”ってビジュアル案なのに、わざわざごていねいに企画意図をご説明してさしあげる、あれです。まぁ、最近は代理店の方で書いてくださるケースも多いけどね。少なくとも「書けと言われれば、書けますよ~」くらいは言えないと(笑)。コピーだけ書いて、まんま食べようなんちゃ、甘い、甘~い。
企画書って、けっこうチカラ技(笑)。コピーよりも、ちょっとロジカルで立体的な思考が必要です。でも基本はあんがい簡単です。だって、やっぱW1Hだもん。つまり、なぜ(社会的背景・競合状況)、誰に(ターゲット)、何を(コンセプト)、どこで(媒体)、いつ(スケジュール)、どう伝えるか(表現案)。最初のアペリティフ(食前酒)にさりげに「なぜ(社会的背景)」をサーブして、次にアンティパスト(前菜)的に「誰に(ターゲット論)
」と「何を(コンセプト)」で食欲をそそる。そしてメイン料理の「どう伝える(表現案)」で感動のクライマックス。もちろん、料理を引き立てる焼き立てのパン「どこで(媒体)」や新鮮なサラダ「いつ(スケジュール)」もしっかり添えて。さらにデザートのスイーツ代わりに、口当たりのいいサブ案・展開案。ざっくり、こんな感じのフルコースが定番です。最近じゃ、企画書は「さらっとシンプルに軽食でね」って傾向があるけど、クライアントさんによっちゃ「ひとつ濃厚なの、よろしく」的なとこもありますから。
いずれにしても、旬の素材をタイムリーに美味しく。それって、言葉もお料理も基本ですね。

 

09 INTERVIEW

コトバは、こころのエネルギーです。
言霊(ことだま)って、よく言いますよね。言葉に宿る神秘のエネルギー、言葉を介して生じる不思議なパワー。広告のコピーと言うのは、まさにそのエネルギーを生かしたビジネスです。私、コピーライターですが、インタビュアーでもあります。インタビューって、よくできた言葉ですね。だって、inter「内々に」view「見えるもの」ですものね。実はインタビューに関しては、ちょっと不思議な力を使います、私。インタビューって、まず相手のエネルギというか、波動をキャッチすることが大切です。だから、まずこちらから相手へのYES(肯定)エネルギーを発信して、相手のプラスエネルギーが出やすいようにします。ことさら相手が精神レベルの高い方の場合(たいてい高名な方の場合)、事前に相手の発信した情報(本や作品)にできるだけ触れ、その素晴らしさを自分なりに解釈して独自の言葉にしておきます。そしてインタビューする時は、敬意を表して、心を真っ裸にし、我を失くします。相手の言葉を心とカラダに映すために。いつもはまったく人の話を聞かない私が、その時だけは、全身全霊で聞きいります。そうして後から相手の言葉をていねいに起こして編んでいく。すると、そこに一筋の哲学と言ってもいい思想が浮かびあがります。まるで一筋の透明な光のように。その魂の光を感じた時こそ、恍惚の瞬間魂のエクスタシーを感じる瞬間です。やっぱ私って、ちょっと巫女さん体質かも




10
 EDITION
編集は、コトバの建築です。
編集の仕事って、コトバの建築かもしれませんね。もしくは、言葉の積み木遊びかな? 創りたいカタチをイメージしながら、全体のマナー&トーン、ビジュアルとの絡み、文章量のバランス、本文とのコラムとの構成、キャプションなどのディテールそれらを組み立てては壊し、スクラップ&ビルドを繰り返し、ひとつの世界観を構築していくわけです。
長めの文章の構築のキモは、最初の1行にあります。作家性のある文章の場合、このつかみのセンスですべてが決まります。いわゆる“起承転結”の“起”ですね。ところがですね、広告系の編集の仕事の場合は、最初の1行から、いきなりガッツリ“結”! おしりからもってきます。なぜって、後読まれない可能性があるから(笑)。たとえ読まれなくても、否が応でも目に入ってくるキャッチコピーと見出しで、強引にだいたい言いたいことは伝えてしまう。で、一行目さえ読んでくれりゃ、もうこっちのもん。最初にインパクトある結論もしくは問題定義の言い切り文章で、ズバッとかましておいて、あとは文章のレトリックとリズム感で、ぐいぐい読ませちゃうみたいな手口(?)を使います。なんか人喰いザメか、イグアナが獲物を狙う図みたい要するに、じんわ奥深い味わいを堪能していただける作家性の文章とは違って、かなりガツガツしちゃってるわけですわ、広告って(笑)。


11
 THEME
コピーライターは企業の犬!?
みなさん、よく雑誌のライターとコピーライターをいっしょに考えがちですが、これ、全然ちがうんですよ。何が違うって、雑誌のライターは、自ら出版社に売り込むか、出版社の編集部から原稿の依頼があるわけですが、コピーライターは広告のクライアント、企業から仕事がくるわけです。だから雑誌のライターは自分の書きたいテーマ、もしくは編集テーマに沿った内容を書くわけですが、コピーライターは企業のビジネスに貢献する広告的テーマしか書いちゃいけないわけです。要するに、コピーライターは企業の犬(!?)。比較的、自由度の高いテーマや内容を書ける編集ライターに比べ、書く内容の縛りはキツイんですよ、コピーライターって。そういう意味じゃ、雑誌ライターより、コピーライターの方がMかもね~。でも、そのかわり、アイデア次第で文章の枠を超えていろんな表現スタイルで遊べるし、ギャランティも編集ライターより数倍いい(笑)。さぁ、あなたなら、どっちをとる???かですね。実は、私も最初は新聞記者になりたかったし、コピーライターになってからも、雑誌のライターに転向しようかなぁ~と考えた時期も何回かありました。でも、大学生の就職戦線では、遊びの誘惑に負けて、新聞社の試験に落っこちるし(笑)、コピーライターになってからは、ギャランティの誘惑には勝てない(爆)。昔から誘惑には弱い女なんですね~、私って。これって、もしかして企業の犬じゃなくて、誘惑の負け犬!?

 

有限会社かなりや 
TEL09019583699
osakabaiten@gmail.com

Google マップは現在の Cookie 設定では表示されません。「コンテンツを見る」を選択し、Google マップの Cookie 設定に同意すると閲覧できます。詳細は Google マップの[プライバシーポリシー]をご確認ください。Cookie の利用は、[Cookie 設定]からいつでも変更できます。